車買取店のこんな広告を目にした事・聞いた事ってありますよね!

  • 「あなたの車を1円でも高く買います!」
  • 「高価買取中!」

もし、これを信じて何も知らずに車を売りに行ったら・・・・・

当たり前のようにカモられて(安く買い取られて)しまいます。

しかも、高かったのか?安かったのか?すらも分からないまま・・・

でも、このような広告は別にウソなわけではありません。ただ、高く売れるかどうかはあなた次第なんです。

しかし、それには「中古車流通の仕組み」を理解しておく必要があります。

これを理解していると、どのように車の買取額が決まるかもわかりますし、セールストークを見破ることもできますから

カモられる事も無くなります。

どうせなら1円でも高く売りたいし、最終的に「高く売る事が出来た!」事を確信したいですよね。

車を1円でも高く売りたいと思うならこのまま読み進めてください。

中古車流通の仕組み

「流通」ってなんや?って感じですよね。

ここで言う「流通」とは、売られた車がどうなって次のドライバーの元に行くのか?という事です。

それが分かればどのように買取額が決まるかもわかります。

まずは買取られた後の中古車はどうなるのかを解説します。

買取られた後の中古車は2通りの方法で転売される

車買取店が買い取った車は、もちろん「買い取った金額以上の値段」で誰かに売られます。

その差額を儲けるのが「車買取ビジネス」です。要は転売ビジネスですね。

主な転売方法は以下の2つです。

  • 業者オークションに出品
  • 自社販売網で直接販売(ヤフオクなども含む)

他にも例外はあるでしょうが、だいたいこの2つです。

これは何も中古車に限った話ではなく、買取ビジネスなんかはほとんどこの2つですよね。

例えばあなたが着なくなった服を売ろうと思った時でも同じです。

着なくなった服を売ろうと思った時に考えられる方法は・・・

  • メルカリ・ヤフオクに出品する
  • 買取店で買い取ってもらう
  • 自分の知り合いなどに売る・欲しい人を自分で探す

こんな感じですよね。中古車も全く同じなのです。

  • メルカリ・ヤフオクに出品する➡車業者オークションに出品
  • 買取店で買い取ってもらう➡欲しがっている同業者に売る
  • 欲しい人を自分で探す➡自社販売網で直接販売

このように基本的には同じなんです。

話を戻しますと、

では車買取店的には、どちらの売り方が理想かと言ったら「自社販売網で直接販売」です。

自社で直接エンドユーザーに販売することが出来れば、中間マージンが省けるので利益が最大化するからです。

「業者オークションに出品」だと、出品手数料、落札手数料、会場まで車輸送費コストなど、いわゆる「中間マージン」が発生します。

メルカリに出品して売れたら手数料を取られて利益が減るのと同じです。

このコストは意外とバカにならない金額になって利益を圧迫するんですね。

しかし、中古車業界はそんなに甘くありませんので、「自社販売網で直接販売」はそう簡単な話ではありません。

中古車は刻一刻と価値が下がっていく商品の特性があるため、出来る限り早く売ってしまうことが常識です。

ですので一定期間で自社販売出来なかった場合は業者オークションに出品して売ってしまうのです。

高く売ることにこだわって、在庫として車を置いておいてもドンドン価値が下がるだけなので、それなら価値が高いうちに業者オークションで売ってしまった方が得策だからです。

車買取店の大半は、まずは自社販売を試みて一定期間で売れなければ業者オークションに流すという流れになります。

業者オークションは「卸売り市場」

業者オークションをわかりやすく例えると、中古車業界の「築地市場」のような存在です。(現在は豊洲市場ですが)

つまり「中古車の卸売り市場」のようなもので、車屋さん(中古車販売店、ブローカー、海外バイヤーなど)同士が中古車のセリ(売買)を行っている場所です。

  • 車をあなたから買い取った車買取店➡業者オークションに出品
  • 中古車販売店・ブローカー・海外バイヤー➡落札

このような取引が行われています。

魚でも野菜でも何でも一緒ですが、このように卸売り市場で業者間取引が行われて、スーパーなどの小売店や料理屋さんなどが落札して店頭に商品や料理が並ぶのと同じ流れです。

中古車でもこの商売の基本的な流れは同じです。中古車販売店やブローカーは、お客が探している車を業者オークションでセリ落としてお客に売っているんです。

業者オークションは各都道府県で開催されていて、最も規模が大きい会場は「USS(ユー・エス・エス)オートオークション」が有名です。

しかも業者オークションは、会場の場所を問わずにインターネットからも入札が出来ますので、全国の車販売店にアピールすることが出来るので、比較的売れやすいのです。

だから自社販売を試みて売れなかったら業者オークションに出品すればとりあえずは売ることが出来るのです。

  • 業者オークションは車の卸売り市場

自社で直接販売はどこでもやっている

車買取店はこの「直接販売」が1番理想的な販売方法なので、まずはどんな業者でも直接販売を試みます。

「ガリバー」という有名な車買取店がありますが、ガリバーは買取った中古車をそのまま店頭に並べて売っている店舗もよくありますね。

ガリバーは特に直接販売に力を入れていますが、ガリバーに限らずビッグモーターなど、他の車買取店も必ず直接販売は行っています。

この直接販売は利益が最大化しますので、直接販売が強い車買取店は買取額も高くなる傾向にあります。詳しくは下記で解説します。

「中古車流通の仕組み」のまとめ

ここまでの話をまとめると、

中古車の流通経路は以下の2パターンになります。

  • 買取➡自社販売➡エンドユーザー
  • 買取➡業者オークションで転売➡中古車販売店が落札➡エンドユーザー

基本的には買取られた車はそのままエンドユーザーに販売されるか、業者オークションで業者に転売されるかのどちらかです。

では、中古車流通の仕組みが分かったところで次は「どのように買取額(査定額)が決まるか」を解説します。

中古車には「絶対的な業者相場」がある

実は・・あなたの車は査定をしてもらわなくても買取額はほぼ決まっています。

でも、車買取店に出張査定などをお願いすると、わざわざ来てくれて車を見るわけですが、

それはエンジントラブルや故障、キズ、事故の形跡など「大きな問題」がないかを簡単にチェックしているだけです。

そこで大きな問題が無さそうであれば「ある所」を見ればその車の業者相場が分かるので、それに基づいて買取額を決めるわけです。

つまり、車の査定とは「買取額を下げられる要素探し」なんです。

「ある所」とは、中古車買取店・販売店など、業界に関わるほぼすべての業者が見ている所で、中古車業界の絶対的な基準(相場)となっています。

そうです!「ある所」とは業者オークションです!

業者オークションで「同車種同条件の車の直近の落札額」が業者相場です。

車買取店は基本的にこの相場を参考にして、自社の利益や販売経費を差し引いた

車買取店が出せる買取額は2つある!

車買取店が出せる買取額は、買取った後にどうするか?によって変わります。

買取った後はもちろん転売しますが、転売方法は2つあるとお話ししましたよね。「自社で直接販売」と「業者オークションで転売」です。

買取った後にどちらにするかで買取額は変わります。というか変えられます。

「自社で直接販売」に比べて、「業者オークションで転売」は出品・落札手数料や輸送費などの経費がかかってしまうので、あらかじめ販売費経費を多く見ておかなければならないからです。

では、どのように買取額が決まるか見ていきましょう。

買取額の決め方

同車種同条件の車の市場価格が100万円だったとしたら、そこから業者(買取業者)の利益や必要経費をマイナスした金額が買取額の上限となります。

必要経費はだいたい決まってきますが、業者の利益額は決まっているわけではありませんので、多ければ多いに越したことはありません。

ただし、最低限取らなければいけない利益額はあると思いますので、必要経費と最低利益額をマイナスした金額が査定額の上限となります。

同車種同条件の車の相場が100万円だったとしたら・・・

  • 必要経費10万円で
  • 最低利益額15万円だったら
  • 100万円-25万円=75万円

つまり、最高買取額は75万円となります。

この場合、車買取店は最初は60~65万円くらいの買取額を提示してきて、交渉になった時の上げ幅を10万円くらい余裕を持たせておきます。

そして、70~75万円の間くらいを限界額と設定して上手く話しを持って行って買取を成功させるのです。

70~75万円くらいならまだ良いですが、下手をすると50万円代で決着を付けられることも全然あり得ます。

100万円でしか売れない事は明確に分かっているわけですから、75万円以上の金額を出してまで買う理由はありません。

ただこれは、買取った車を業者オークションで出品する場合の話で、もう1つ「自社で直接販売」という方法もあり、そちらならもう少し高く買い取ることも可能です!

相場が100万円の車を自社販売で売るつもりで買取るなら・・・

中古車を売るのに仕入れ価格に必要経費と利益を合わせて平均で30万円くらい乗っけると言われていますので、相場が100万円なら、エンドユーザーに販売される金額は130万円くらいが相場となります。

となると、130万円くらいの販売価格にしないと売れませんので、130万円を販売価格と考えて、そこから必要経費と利益額をマイナスした金額が買取額となります。

  • 必要経費+利益で30万円
  • 130万円-30万円=90万円

つまり、自社販売で売るつもりなら買取額は90万円まではOKということになります。

自社販売はリスクが高い!

しかし、自社販売で売るつもりの車屋さんだったとしても90万円まで出す所はそうそうありません。

なぜなら、もし売れなかったら大きなマイナスになってしまうからです。

なぜかというと、先ほどお話しした「中古車流通の仕組み」を思い出していただきたいのですが、中古車は価値が日々ドンドン下がっていくので、出来るだけ早く売った方が良いという話がありましたよね。

どんな車買取店でも最初は自社販売を試みるが、一定期間で売れなかったら業者オークションに出品して売るとお話ししました。

つまり、90万円で買い取ってしまったら、もし一定期間で売れなかった時に業者オークションで転売しようとしても100万円でしか売れないので、10万円の利ザヤしか取れなくなってしまうわけです。

最低でも必要経費と利益で25万円は取らなければならないのに10万円だと必要経費しか回収できません。これでは何をやっているかわからなくなってしまいますよね。

このようなことにならないように、リスク管理で最初から「業者オークションで転売するつもり」で買取額を計算するのです。

ですので業者オークションの相場は絶対的なものなのです。

ということは、「自社販売に強いから高く買取れる」という良くあるセールストークに踊らされる事もなくなりますね。

  • 車の買取額は業者オークションの相場が指標となっている
  • 買取った後は「自社で直接販売」と「業者オークション転売」の2パターンがあり、「直接販売」の方が経費が少なく済むので高く買取れるが、業者オークションで転売しても大丈夫な買取額しか出さない

つまり、買取った中古車をほぼ間違いなく転売できる方法は業者オークションで、自社で売れなかった時のリスクを考慮すると、業者オークション転売になってしまっても問題ない買取額しか出さないのです。「業者オークションの相場は絶対的」なのはこのような理由です。

まとめ

今回の内容をまとめますと、

  • 買取られた後の中古車は「業者オークションに出品」か「自社で直接販売」のどちらかで転売される。
  • 車屋さんは、まずは販売経費が少なくて利益が多くなる「自社で直接販売」を試みるが、車は価値が日に日に下がってしまうので一定期間で売れなかったら「業者オークション」で売って仕入れ金(買取った金額)を回収する。
  • 車の買取において車買取店は、自社で直接販売だと販売経費を抑えられるので高く買取る事ができるが、売れなかった時のことを考えて「業者オークションで転売」しても大丈夫な金額で買取ろうとする。
    (でもセールストークで「直接販売に強いので高く買取れる」なんて言います)

「高く買取ります」って言っても、最初から上限は決まっているので、どちらかと言うと出来るだけ安く買取ろうとします。

もし、何も知らなければ高確率でカモられる事は間違いありませんが、しっかりと今回の内容のような知識を付けておけば「高く買取ってもらう」事も出来ます。